十の間。それは壺中天?別天地。
引き戸でありながらホテルと同様のプライバシーを保つドア。
部屋に向かって歩み寄る時から、すでに空間の劇は始まる。
アプローチの洗練。
十の間各々に書院がつき、内風呂と露天風呂がつく。
古典模様を刻んだ組子の白障子が奏でる陰影。
漆塗りの洗面室の気品。
心尽しの料理に舌鼓を打てば、
古えの香りほのかにたゆたい、
游子は金蒔絵に掃かれた雲となって、
大和のこころを遊ぶ。
竹造形:上野正夫(造形作家・安房鴨川)
襖絵:中西寿林(絵師・東京)
扇面:宮脇賣扇庵(京都)
京聚楽壁紅葉散し:佐藤左官工業所(左官・京都)
網代編み:唐栄(網代編み・東京)
木彫刻:床ヌブリ(彫刻家・北海道阿寒湖畔)
漆:会田敬介(塗師・会津)
漆:坂本漆芸(株)坂本朝夫(会津)
書:井幡松亭(書道家・京都)
家具:ロメオ社(フランス)
彫像:ギャラファン(彫刻家・フランス)
タペストリー:ロメオ社(フランス)
七宝:長林保子(創作七宝作家・神奈川)
絨毯:渡辺勇(インテリアテキスタイルデザイナー・神奈川)
石:徳島石材産業(株)(徳島)
建具組子:中村光敬(組子細工師・長野)
備前焼:新木一成(陶芸家・岡山)